工事写真の整理をAIで!「工事写真 整理アプリ」を無料公開!
工事写真の整理は、撮影した後にも手間がかかります。
写真を確認して、タイトルを付けて、報告書に使う写真を選び、Excelにまとめる。案件や写真の枚数が増えると、この作業だけでも時間が取られます。
個人情報を取り扱うために、ローカルのLLMで動きます。
写真整理が、API代なしで実現可能です。
写真整理の下準備をAIに手伝ってもらうために、「工事写真 整理アプリ by ミドルレンジ社会人 にしつじ」を作りました。
今回は、アプリの概要からセットアップ、使い方、おすすめのモデルまで紹介します。
どんなアプリ?
施工写真をAIで確認し、人がExcelでレビューしたうえで、工事写真報告書を作成するWindows向けのアプリです。
基本の流れは、次のとおりです。
写真を登録 → AIが判定 → Excelで人が確認・修正 → 報告書を作成
すべてをAI任せにするのではなく、AIに下準備を任せて、最後は人が確認する使い方を想定しています。
主に、次のことができます。
- 写真やZIPをまとめて登録する
- 案件ごとに、日別・工程別の写真整理タスクを追加する
- 案件名・案件番号・住所から既存案件を検索する
- 一覧表で処理の進捗を確認する
- AIの判定結果をExcelで確認・修正する
- 採用した写真から、1ページ6枚を基本とした報告書Excelを作る
- 工法や用途に合わせて、AIへの指示文を登録・切り替える
写真の判定には、自分のPCで動くAIを使います
このアプリでは、AIを動かすために「Ollama」を使います。
Ollamaと画像対応モデルを自分のPCに用意することで、写真の判定をローカル環境で行えます。ブラウザで操作しますが、アプリ自体は自分のPCで動きます。
ただし、外部のOllamaサーバーやクラウドモデルを選んだ場合は、写真がその接続先へ送信されます。業務で使う際は、社内ルールと接続先を確認してください。
Ollamaやローカルモデルをまだ準備していない方は、先にこちらの記事をご覧ください。
👉 関連記事:OllamaのインストールとローカルAIモデルのダウンロード方法
このアプリでは写真を扱うため、文章専用ではなく、画像に対応するモデルが必要です。Ollama公式:画像対応モデルについて
私が業務で使用しているPC
参考として、私が業務で使っているPCの主な構成を紹介します。
| 項目 | 使用している構成 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Pro |
| CPU | Intel Core Ultra 7 265KF |
| メモリ | 32GB |
| GPU | NVIDIA GeForce RTX 5070 Ti/VRAM 16GB |
これは私の使用環境であり、アプリの最低動作条件ではありません。 必要なメモリや処理時間は、選ぶAIモデルや設定によって変わります。
PCの構成については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
👉 関連記事:業務とローカルAIに使っているPCの紹介
【PC紹介記事のURL】
アプリのダウンロード
以下のリンクから、配布用ZIPをダウンロードできます。
工事写真 整理アプリをダウンロードする(Windows用)
Googleドライブの画面が開いたら、ダウンロードボタンを押してください。
アプリは無料で、業務にも利用できます。ただし、アプリや改良版の再配布・販売・有料サービス化は禁止しています。詳しくは、同梱の「利用規約.txt」をご確認ください。
ほかの方に紹介するときは、ZIPを直接渡さず、この記事へのリンクをお願いします。
初回セットアップ
初回だけ、必要なソフトの準備とセットアップを行います。ZIPをダウンロードしただけでは、まだ起動できません。
1.必要なものを準備する
必要なのは、次のものです。
- Windows PC
- Python 3.12
- Ollama
- 画像対応のローカルAIモデル
- Excelファイルを確認・編集できるソフト
- 初回セットアップ時のインターネット接続
Python・Ollama・AIモデルは、アプリのZIPには含まれていません。
Pythonは公式のWindows向けダウンロードページから準備してください。セットアップでは、Pythonを呼び出す「py」ランチャーも使用します。
Ollamaとモデルの準備がまだの方は、先ほどのOllama導入記事から進めてください。会社のPCでは、ソフトの導入について管理者へ確認しましょう。
2.ZIPを「すべて展開」する
ダウンロードしたZIPを右クリックし、**「すべて展開」**を選びます。
展開した「写真整理byCODEX」フォルダを、ドキュメントなど、今後も保存しておく場所に置いてください。
ZIPの中から直接起動せず、必ず展開してから使ってください。
3.「初回セットアップ.bat」を開く
フォルダ内の「初回セットアップ.bat」をダブルクリックします。
必要なライブラリがインストールされるので、完了まで待ちます。正常に完了すると、デスクトップに「工事写真 整理アプリ」のショートカットが作られます。
4.ショートカットから起動する
Ollamaを起動した状態で、デスクトップのショートカットを開きます。
ブラウザにアプリが表示されたら、セットアップ完了です。2回目からは、このショートカットから開けます。
ショートカットが見つからない場合は、フォルダ内の「ショートカット作成.bat」を実行してください。
5.Ollamaの接続とモデルを確認する
アプリの「設定・使い方」を開き、Ollamaへの接続確認とモデル一覧の取得を行います。
一覧から、ダウンロード済みの画像対応モデルを選んでください。
初期設定の接続先は、自分のPCを指す http://localhost:11434 です。私のPCにつながる設定ではありません。
アプリの使い方
1.案件とタスクを登録する
初めての工事なら「新しい案件を登録」を選び、案件番号・工事名・住所・タスク名・工法名を入力します。
同じ工事の写真を追加するときは、「既存の案件にタスクを追加」を選びます。既存案件は、案件名だけでなく案件番号や住所でも検索できます。
タスク名を「初日・材料搬入」「杭施工2日目」などにしておくと、後から探しやすくなります。
2.写真とAI設定を選んで処理する
写真を直接選ぶか、写真をまとめたZIPを選びます。
左側で使用モデル・コンテキスト長・画像サイズ・プロンプトを確認し、処理を開始してください。
「プロンプト」は、AIに何を確認してほしいかを伝える指示文です。工法や用途ごとに複数登録できるので、毎回書き直す必要はありません。
処理の状態は、案件・タスク一覧で確認できます。
3.判定用Excelを確認・修正する
処理が完了したら、判定用Excelをダウンロードします。
写真の採否、タイトル、備考などを確認し、必要な箇所を修正してください。
AIは、黒板の文字や施工状況を読み違えることがあります。判定結果をそのまま提出せず、必ず人が確認してください。
4.確認したExcelから報告書を作る
修正したExcelを、対象タスクへアップロードします。
採用した写真から、工事写真報告書のExcelと整理後写真を作成します。報告書は1ページ6枚を基本とし、最終ページでは採用写真のない余分な枠を表示しない構成です。
提出前には、写真・記載内容に加えて、印刷プレビューも確認してください。
おすすめのモデルと最初の設定
最初は、大きなモデルを選ぶより、少数の写真で速度と判定結果を確認するのがおすすめです。
導入候補として、次の画像対応モデルが挙げられます。
| モデル | 選び方の目安 |
|---|---|
qwen3.5:9b | VRAM 16GBのPCで、まず検証する候補 |
qwen3.5:4b | より小さいモデルから試したい場合の候補 |
いずれも画像対応モデルとして公開されています。この選び方はモデル規模をもとにした目安であり、本アプリでの精度比較や、すべてのPCでの動作を保証するものではありません。 9Bモデルの公式情報、4Bモデルの公式情報
最初の設定は、アプリの初期値である「コンテキスト長8192」「画像サイズ1024px」を出発点にすると調整しやすくなります。
まずは5〜10枚程度で試し、黒板の小さな文字が読み取りにくい場合は画像サイズを上げるなど、結果を見ながら調整してください。設定を大きくすると、メモリ使用量や処理時間が増える場合があります。
なお、アプリに最初から表示されているモデル名が、そのPCにインストール済みとは限りません。必ずモデル一覧を取得して確認してください。
使う前に知っておいてほしいこと
このアプリは、写真整理を補助するためのものです。施工の適否や、安全性を保証するものではありません。
また、ブラウザを閉じても、アプリの処理はバックグラウンドで続きます。処理が完了するまでは、PCを終了・再起動しないでください。
写真やExcelはアプリのフォルダ内に保存されます。フォルダの削除・移動には注意し、大切な案件データは定期的にバックアップしてください。
配布版は自動テストを実施していますが、すべてのPC環境での初回セットアップや動作を確認したものではありません。まずは、コピーした少数の写真からお試しください。
まとめ:写真整理の下準備をAIに手伝ってもらう
工事写真の整理は、最後まで人の確認が必要な仕事です。
それでも、タイトルや採否の下準備をAIに任せることで、人が確認・修正するところから作業を始められます。
写真整理の手間を減らしたい方は、まずは少数の写真で試してみてください。

